2008年02月

最近の活動を通じて。。感じたこと(ご無沙汰してすいません)

1ヶ月ほど更新をしておりませんでした。
SFCに戻り、最初の1年間が過ぎようとしています。
期待を超えた出会いやきっかけが得られ、そして期待を遙かに下回る状況もありました。

最近、改めて感じていることは、IT業界全体が、大きな曲がり角に来ていると言うことです。
この2月から、経済産業省の、産業構造審議会の情報経済分科会に出させていただいております。さすがというか、列席されている方々の多くは、経験や社会的な責任において、私の想像を遙かに超える方ばかりです。大学関係者も含め、私が一番若輩者で、参加するだけでも非常に勉強になります。ただ、その一方で、列席されている方々の意見を伺って一番強く感じた事は、「このままでは、10年後の日本は厳しいのではないか」ということです。そして、「その想いを、多くの方々が内心では抱いていながら、それを打破する具体的な手だてが見つからないでいるのではないか」ということなのです。

これは、私自身の勘違いなのかもしれません。そうであって、10年後の社会が豊かな状況であれば良いのですが。。

今日、某所で議論している中で、日本の組織体が持つ弱さという論点がありました。
旧来の組織構造や慣習を引きずりすぎている今の日本の組織体の多くは、抱える人材が保有する潜在的な才能や意欲を引き出し切れておらず、それが、負のスパイラルを生み出していると言うことなのではないかと思います。それに対し、海外では、ドラスティックな組織体の改変が新たなイノベーションを生み出していると言う主張も多く見られます。これは、繰り返されてきた議論です。

私自身は、外部からの中途人材投入による、劇的な組織改編が、良いとは、必ずしも思っていません。それは、ある意味、博打だと思いますし、その時点まで、各組織帯が培ってきた優位性を無視するという事にもなりかねません。Scrap and Buildを繰り替えし、その中から強い組織体が生まれてくるのを待つというのでは、日本のような人口が少ない国は、米国や中国等の物理的に人口が多い国と比較して、確率的には、常に不利な状況にあります。
そんな取り組みではなく、我々が培ってきた優位性というものを、どのように引き出すのか、それを真剣に議論し、考えなければいけないのでしょう。

効率を無視するわけではありません。効率だけでは、日本という国の優位性は保てないと考えているということなのです。
人間の技能や技を必要以上に神聖化する必要もないでしょう。人間の認知や思考が、ときには、大きな予想できない飛躍をもたらすとしても、その結果として得られる現象の多くは、我々が知る、この物理世界の法則に乗っ取っています。そうであれば、その点を媒介として、新たな試みを考えることは出来るのではないでしょうか。