偽
主に食品分野で、様々な偽装が話題になった2007年だが、同時に、IT業界の偽が、非IT業界の方々から見え始めた年でもあったのではないかと思う。
IT業界の偽とは何か。
それは、IT業界が当たり前として非IT業界に出していたものの多くが、実際は、突き詰めて考えた結果ではなく、過去の事例を参考にしたもの、あるいは単なる慣習に基づいたものであったと言う事ではないか。
当たり前のように出されてくる見積もりの何処までが精査されたものなのか。
そして、資料は焼き直しが多い。
様々な業種の様々な企業の方々から資料を見せていただくと、5割か、下手をすると7割の資料の中身は似通っている。最近では、Business Intelligenceという文言を見るだけで、うさんくさく思えてしまう。
#もちろん、内容が充実したBIもあるのですけどね。。そうでないものがあまりに多い。
IT業界の方々は言う。
「価格競争に陥っており、余分な人件費がかけられない」
「この提案で、今まで、お客様は満足していた」
しかし、それが、自分たちの首を更に絞める方向なのではないか。
日本という、世界でも比べる国がほとんどないほどに人件費が高い国で、この人件費を供出するだけの価値を、供出しているのだろうか。10年後に、競争力がある産業として、自立していけると思っているのだろうか。
この1年、私は、自分の立場が変わった事もあり、様々な方々とお会いし、議論を重ねてきた。その中には、著名な陶芸家や書家、熟練農家、熟練技術者といった、非IT業界の方々も多く含まれている。
IT業界は若い業界である。歴史がある、非IT業界の方々は、何が競争力を生み出す源泉であるか、それを形成するためにどれだけの投資が必要であるか、と言う事を、少なくともIT業界よりもよく知っている。我々、IT業界は、そのことをもっと実感しなければいけないのではないだろうか。
IT業界が日本に必要かと言えば、それは、必要ですと、私は、答える。それは変わらない。
日本という国が、10年、そしてそれ以降に競争力を保つためには、ITは必要だと実感している。ただ、そのためには、IT業界自身が変わらなければならない。変わらないのであれば、非IT業界もまた、ITを使わずに競争力を保つ方法を探らなければ行けない。だが、それは、更に辛い方向だと思う。
2008年のIT業界に期待したい。
- 日時:2007年12月31日 22:04
- in 雑感

